卒業する「Suicaのペンギン」その不思議&いろいろある権利の話

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記事執筆者
恵 知仁(めぐみ ともひと)

鉄道、乗り物、旅行に関する取材、記事制作などを行っています。鉄道ライター、乗り物ライター。日本の鉄道はJR、私鉄とも完乗。東京都在住。子鉄の父。

2025年11月11日(火)、「Suicaのペンギン」が2026年度末で「卒業」し、新キャラクターにバトンタッチするとJR東日本が発表。「なぜ『卒業』するのか」「悲しい」といった声が、SNSなどに多く投稿されています。

この「Suicaのペンギン」、当時は不思議に感じました。そして私に「社会」を教えてくれたひとつだったかもしれません。

またライター、編集業をしていると、いろいろとあったりします。

「卒業」する「Suicaのペンギン」(画像:JR東日本)
「卒業」する「Suicaのペンギン」(画像:JR東日本)

「Suicaのペンギン」との違いは

2001年(平成13年)に「Suica」のイメージキャラクターとして選ばれた、このペンギン。

私はこうしたキャラクターへ強く興味を持つタイプではなく、特段の知識も持ち合わせていないのですが、2005年(平成17年)ごろだったでしょうか。

「Suicaのペンギン」が好きな方から、それが絵本作家の坂崎千春氏によるキャラクターであることを聞きました。

そして、「Suicaのペンギン」以前から存在していた坂崎千春氏のキャラクター「スイッピ」の存在を知りました。

見た目も名前もよく似ていた「Suicaのペンギン」と「スイッピ」。私が「『Suicaのペンギン』には『スイッピ』っていう名前があるんですね」と言うと、「それは違う」という返事。きょとんとする私。

「Suicaのペンギン」について、そちらの世界の解像度が低かった私は「JR東日本のキャラクター」とぼんやり認識していたのですが、そうシンプルな話ではないようで、いろいろな形があるんだなぁと、そのときは思ったものです。

JR東日本の本社近くにある「Suicaのペンギン」像
JR東日本の本社近くにある「Suicaのペンギン」像

「Suicaのペンギン」卒業の理由

「Suicaのペンギン」が「卒業」する理由について、JR東日本は「Suicaが新しい次元へ進化することから」としています。

2026年以降、コード決済サービス、上限額の変更などにより、あり方を単なる交通系ICカードから変えようとしている「Suica」。それにあわせて「卒業」する、ということのようです。

定着している象徴的なものを変更する理由としては「イメージを変えたい」「先入観を払拭したい」「変化をアピールしたい」「そうせざるを得ない何かがあった」などが一般的に考えられますが、公式発表以上のことをいま、憶測で語るのは控えます。

とりあえず、JR東日本がその事業戦略に対し理がない判断、動きをするとは思えませんよね。

進化する「Suica」のイメージ(画像:JR東日本)
進化する「Suica」のイメージ(画像:JR東日本)

NGも多い著作物類

「Suicaのペンギン」の話はさておき、著作権的な話にもなったので、思い出したことをひとつ。

これまで私はライター、編集者として仕事をしてきて、企業と関連する著作物類の権利について、「そうなんだ」と思うことがしばしば起きました。

記事の制作にあたって、企業に対し画像や資料などの掲載許可をとるとき、当たり前のようにその企業で使われているものにいろいろと制約があって、どうにもならなかったり、「それを撮影したものならOK」だったり。

詳しくは書けませんが、世の中、いろいろあるもんですね。