【新幹線・特急の席】譲る必要ある?優先席・マナー・子供の場合は

電車ニュース&コラム
この記事は広告を掲載しています
記事執筆者
恵 知仁(めぐみ ともひと)

鉄道、乗り物、旅行に関する取材、記事制作などを行っています。鉄道ライター、トラベルライター。日本の鉄道はJR、私鉄とも完乗。東京都在住。子鉄の父。

東海道新幹線の自由席乗車位置案内
東海道新幹線の自由席乗車位置案内

ふつうの電車の優先席で、座席を譲ること。マナーというか、当然ですね。

では新幹線や特急列車の場合、どうなのでしょうか。譲る必要はあるのでしょうか。

鉄道ライターがその経験などを元にお答えします。

なお、この記事における「特急列車」は、別料金が必要な列車を想定しています。

結論から言うと…

新幹線や特急列車の自由席で席を譲る必要、私はないと思います。

指定席の場合は、なおさらです。

「新幹線や特急列車で席を譲るマナー」があると、聞いたこともありません

「譲って」と言う人がいること自体、ちょっと驚きです。

しかし、「譲ってはいけない」というわけでもないでしょう。

必要な人に譲ってあげられる方は、立派です。

君に幸あれ、と思います。

ただ乳幼児の場合は、ちょっと難しいかもしれません。

東海道新幹線の自由席
東海道新幹線の自由席

そもそも新幹線・特急に優先席はある?

「高齢者や乳幼児連れ、妊婦さん、からだが不自由な方に席を譲りましょう」とされている、ふつうの電車の優先席。

しかし日本の新幹線や特急列車に、そうした優先席は設定されていません

理由としては、次のようなところでしょうか。

  • 座席が必要な場合、指定席を予約すればいいい
  • 乗車時間が長めなので、譲るほうのダメージが大きい

個人的には、「座りたいなら予約する」が基本だと思います。

ふつうの電車にある優先席の表示
ふつうの電車にある優先席の表示

「優先席」は最低限のルール

ふつうの電車にある優先席は、「高齢者や乳幼児連れ、妊婦さん、からだが不自由な方に席を譲りましょう」とされており、国土交通省がそうしたしくみを推進しています。

しかし、その法律、守らない人への罰則は存在しません。

「優先席はマナーの話」というのが、現実的なところでしょう。

理想をいえば…

「席を譲る」というマナーは、「優先席かどうかに関係なく、必要な人に席を譲る」というのが理想かもしれません。

そうしたなか、ふつうの電車に設けられている優先席。

「みんなで平和に過ごすため、最低限これは守ろうよ」という日本の社会的なルールだと、私は思います。

「優先席」は日本の社会的なルールであり、法ではなくマナーとして守ることが求められている、といった具合でしょうか。

新幹線・特急で席を譲る必要はある?

先述の通り、日本の新幹線や特急列車に、優先席は設定されていません。

つまり日本の社会的ルール上、新幹線や特急列車で「席を譲るべき」とはされていない、と考えるのが妥当でしょう。少なくとも、積極的には。「譲ることがマナー」にもなっていないと思います。

新幹線や特急列車の場合、席が必要なら「指定席を予約する」という選択肢をとることも可能です。

「当たり前」にするのは違うかも

とはいえ、新幹線や特急列車で席を譲ってはいけない、というわけではありません。

苦しむ人に救いの手を差し伸べられる方は、立派だと思います。神様もきっと見ていますよ、と思います。

ただ、それを「当たり前」にしようというのは、ちょっと違うのでしょうね。

たとえば、新幹線や特急列車でも譲るのがマナーとなると、「席を譲って君は数時間立って乗れ」というのも当たり前になる恐れがあり、逆にみんなで平和に過ごせない状況になりかねないでしょう。

多くの場合、新幹線や特急列車では指定席を予約できますし。

東海道新幹線の指定席
東海道新幹線の指定席

未就学児・乳児の場合

保護者に連れられた未就学児、乳児が1人で自由席を1席使っていて、「譲って」と言われた場合、そうすべきなのでしょうか。

このとき「譲らないといけない」というルール、規則はありません。

ただ「小さな子供は混雑時、大人の膝の上に」という電車のマナーは、日本社会に大なり小なり存在はしていると思います。

優先席のようなルールがなく、マナーはある状態なので、トラブルになりやすいパターンですね。

なので可能なら混雑時、小さな子供は膝の上に座らせると、トラブル防止になるでしょう(マナー、モラル的な観点はいったん脇に置いといて)。

そうはいっても…

ただ、ふつうの電車ならまだしも、乗車時間が長い新幹線や特急列車で子供を膝の上に座らせるのは、なかなかに大変ですよね。

私の場合は大柄なのでまだよかったですが、小柄なお母さんなどは本当に大変だと思います。子供はじっと静かにしているわけでもありませんし。

そう思うと、そこで他人が「譲って」と席を求めるのはやり過ぎかな、というのが私の考えです。

可能であれば子供は膝の上に座らせたほうが、トラブル防止の意味でも、マナー的な意味でもよいとは思います。

が、自分が楽になって相手には小さくない苦痛を強いるマナー、モラルというのも、なんか変です。

ちなみに昭和の時代は、令和の現在より「小さな子供は膝の上」という社会的空気が強かった印象があります。

指定席で譲るのは懸念も

譲る席が指定席だった場合、次の懸念もあります。

  • 指定席料金が無駄になってしまう
  • JRの規則的にNGの可能性がある(旅客営業規則第174条)

実際のところ、譲った本人がそれでOKなら問題にはならないと思いますが、自由席料金との差額、車掌さんへの説明など、考えねばならないことがあるのは確かです。

私だったらこうする

新幹線の自由席に座っていて、「席を譲ってくれないか」と言われたものの、譲る必要性を感じられなかった、とします。

なので断るわけですが、「新幹線で席を譲れ」という社会的なルールやマナー以上のことを自分の都合で言ってくるタイプの人に、「嫌です」とストレートに伝えると面倒なことになりかねません。

「足がよくないので……」「お腹が痛いので……」などと、体調不良を主張しようかなと思います。

ただ、譲る必要性を感じられた場合は、譲るかもしれません。妊婦さんとか。のっぴきならない事情があって、指定席を予約せず乗った可能性もあるでしょうし。

新幹線で東京駅から新大阪駅に行くとき、京都駅で「譲ってほしい」と言われたら、喜んで譲ります。

品川駅で言われたら、う~ん……。

タイトルとURLをコピーしました