JR宝塚線・福知山線とその駅、列車、沿線などについて、鉄道ライターの恵 知仁が個人的な経験に基づき、ご紹介します。何かのお役に立てましたら幸いです。
内容は正確を期すよう努めていますが、記憶違いが紛れているかもしれません。写真はトリミングしている場合、現在とは異なる社会的状況で撮影された場合があります。
路線の概要
- 区間・距離・鉄道会社
- 大阪~福知山、106.5km、JR西日本
- 駅
- 大阪、塚本、尼崎、塚口、猪名寺、伊丹、北伊丹、川西池田、中山寺、宝塚、生瀬、西宮名塩、武田尾、道場、三田、新三田、広野、相野、藍本、草野、古市、南矢代、篠山口、丹波大山、下滝、谷川、柏原、石生、黒井、市島、丹波竹田、福知山
- 補足事項
- 「JR宝塚線」は、東京~神戸間を結ぶ東海道本線のうち大阪~尼崎間と、尼崎~福知山間を結ぶ福知山線のうち尼崎~篠山口間の愛称です。
列車
普通列車(113系)
春休みの1989年(平成元年)3月31日、埼玉県で中学生をしていた私は、博多駅を22時30分ごろに出発する寝台特急「あかつき」の、1両だけ連結されていた普通車指定席に乗車して、朝の7時30分過ぎに大阪駅へ到着。
すると、見慣れた113系の、見慣れない113系がいました。
1986年(昭和61年)に福知山線が全線電化されたとき登場した、福知山色の113系です。この写真から35年後の2024年(令和6年)6月には、JR西日本「懐鉄(ナツテツ)」シリーズ第3段の追加企画として、1編成2両の113系がこの色にされました。
さて、写真の113系福知山色には、「春日局 かすがのつぼね 福知山線黒井駅下車」というヘッドマークが掲出されています。この1989年(昭和64年・平成元年)のNHK大河ドラマが『春日局』で、それに関連して、春日局の出生地(興禅寺)である黒井駅周辺がPRされていたようです。
この時期、「’89姫路シロトピア博」のヘッドマークを掲出した列車も京阪神地区で走っていましたが、当時のJR西日本は、ヘッドマークを広告媒体としてどうにかするビジネスでもしていたのですかね。
なお現在、春日局の出生地付近にある黒井駅は兵庫県丹波市ですが、2004年(平成16年)までは兵庫県氷上郡春日町でした。「日本歴史地名体系」によると、この地域は「春部郷(かすかべごう)」として、平安時代の「和名抄」に載っているそうです。