
新幹線や特急列車に乗るとき、指定席を予約すべきなのでしょうか。自由席で問題ないのでしょうか。
メリット、デメリット、違い、オススメなどについて、鉄道ライターがその経験などを元にお答えします。
指定席のメリット・デメリット
まず「指定席」について、メリット、デメリットを考えます
メリット
- 自分の座席が確保されている
- 席取りのため早い時間からホームで並ぶ必要がない
- 座席確保に関するトラブルが発生しにくい
デメリット
- 料金が数百円高くなることが多い
- 未就学児に座席を使わせたい場合、未就学児は子どもの切符を買う必要がある
- 「そのときの気分で好きな場所に座りたい」はできない

自由席のメリット・デメリット
次に「自由席」について、メリット、デメリットを考えます
メリット
- 料金が数百円安いことが多い
- 未就学児が座席を使っても料金(切符)は不要
- 好きな空席に座れる
デメリット
- 席を確保するため長時間並ぶ場合がある
- 長時間並んでも座れない可能性がある
- 座席確保に関するトラブルが発生しやすい
自由席だと、座席に荷物を置いている人、空いている窓側の席にほかの人が座りにくいよう通路側に座る「空席ブロック」をしている人もいます。
オススメは? 私だったら…
私だったら、基本的に指定席をとります。特に小学生の息子が一緒のときは。
東京駅から自由席がある新幹線に乗る場合、並べば自由席でも座れる可能性が高いでしょう。しかし、混雑する場所に長時間いるのは体力を消耗します。
そして、座席を確保できるか不安になること、混雑する場所で長時間じっと過ごさねばならないことは、気力を消耗させます。
帰省の時期だと暑さ、寒さが追い打ちをかけます。
これらが、特に子供には大きなストレスになる可能性があるため、私は指定席にします。
帰省や旅行の際、駅で並んでいる時間を大きくない対価で解消できるなら、その時間は帰省先や旅先で活用したいですしね。
息子が未就学児だったときは、私と妻で隣同士の指定席を確保し、あいだの肘掛けを跳ね上げて、そこに座らせていました。
指定席券で得られるのは「席」ではない
「指定席」は、「時間、安心、余裕、体力をお金で得るもの」かもしれません。
指定席だと体力的にはもちろん、精神的に楽ですし、余裕ができます。せっかくの旅行や帰省、座れるかどうかハラハラしながら殺伐と過ごすのも嫌ですしね。
混雑しているのに座席へ荷物を置いたり、「空席ブロック」したりといったマナーが悪い人に遭遇するのも精神衛生上、よくないですし。
遭遇して、こっちだけムカついて、嫌な気持ちになって、でも当の本人はノホホンとしているとか、思い出すだけではらわたが煮えくり返りますが、それでストレスをためるのは被害者のほうだけ、という世の理不尽。
そういうおかしな人に遭遇すること自体を、最初から極力避けたいです。
自由席をあえて選ぶ場合も
とはいえ、自由席を選ぶこともあります。
たいていは、乗車時間が短くて、別に座れなくてもいいや、と思えるときですね。
座れないことはないだろうと確信できる場合も、自由席を選びます。平日、日中の東海道新幹線「こだま」とか。
混雑状況がよく分からない場合は、指定席にしたほうが無難でしょう。
自由席でよかったじゃん!
座れなかったら嫌だなと思って指定席をとったものの、当日、列車に乗ってみれば自由席がら空き。
よくあることです。
それどころか、自由席はがら空きなのに、指定席だけほぼ満席で窮屈、ということ。
珍しくはない気がします。
こういう状況に遭遇すると、「自由席でよかった」「指定席の料金を損した」と思ってしまいますよね。
まあでも、指定席を確保していたことによって、列車へ乗る前に「座れなかったらどうしよう」という不安にさいなまれることなく、帰省や旅行を楽しめたのですから、「座席保険料」「精神安定料」と考えれば、決して無駄ではないでしょう。早くに駅で並ぶ時間も不要になりますし。
迷うぐらいなら
1席あたり数百円高くなることが多い指定席。家族分となればそれなりの金額になることもあると思いますが、迷うぐらいなら指定席にしてしまったほうがいいと、私は思います。
体力的、時間的なメリットにくわえ、嫌な思い、辛い思いをする可能性を下げ、帰省、旅行をより楽しくしてくれる可能性を上げてくれますから。
