【JRダイヤ改正】3月15日(土)首都圏の電車 ここが変わる!

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鉄道、乗り物、旅行に関する取材、記事制作などを行っています。鉄道ライター、乗り物ライター。日本の鉄道はJR、私鉄とも完乗。子鉄の父。

JR東日本や私鉄など、東京とその近郊を走る鉄道で2025年3月15日(土)、春のダイヤ改正が実施されます。

このダイヤ改正で、何が変わるのでしょうか。鉄道ライターの恵 知仁がわかりやすくお伝えします。

掲載内容のほかにも、各路線で時刻や運転区間の変更などが行われるため、ご注意ください。

中央線グリーン車の車内
サービスが正式に始まる中央線グリーン車

中央線方面

グリーン車誕生

オレンジ色の中央線電車で、グリーン車サービスが正式にスタート。青梅線でも、中央線直通列車と一部の列車で、グリーン車サービスが始まります。

これまで行われていた「お試しの無料期間」は、2025年3月14日(金)の終電で終了。3月15日(土)の始発から、グリーン車への乗車にはグリーン料金が必要です。

一部特急の運転終了

グリーン車サービスの開始にともない、特急「はちおうじ」「おうめ」の運転が終了します。快適な通勤通学にはグリーン車がオススメ、という感じですね。

ただ、特急は全車指定席のため、確実に座れました。対しグリーン車は、全車自由席。どうなるでしょうか。

増える東京駅始発

夕方以降に新宿駅始発で運転されていた特急「あずさ」「かいじ」が、東京駅始発に変更されます。これにより、新宿駅を16時30分以降に出発する中央線下り特急は、すべて東京駅発です。

特別快速「ホリデー快速おくたま」も、これまでは新宿駅始発でしたが、すべて東京駅始発に変更されます。

12両の特急を増発

特急「あずさ21号」(新宿駅12時00分発)、「あずさ45号」(東京駅17時45分発)、「あずさ12号」(松本駅8時10分発)、「あずさ42号」(松本駅15時10分発)が、9両編成から12両編成になります。

混雑時間帯の「あずさ」で、座席が増やされる形ですね。

中央線の特急「あずさ」「かいじ」「富士回遊」に使われるE353系電車
中央線の特急「あずさ」「かいじ」「富士回遊」に使われるE353系電車

早朝「かいじ」お試し運転

平日朝、東京駅へ8時前に到着する特急「かいじ70号」が新たに登場します。

山梨エリア、多摩エリアから東京方面への通勤通学に便利な列車で、甲府駅を5時40分に出発。石和温泉、山梨市、塩山、大月、八王子、立川、新宿駅に停車したのち、終点の東京駅到着は7時45分です。

この特急「かいじ70号」は臨時列車扱いで、運転日は「3月17日(月)から6月30日(月)までの平日」とされています。

今回の運転は、「お試し」のようなものでしょうか、利用状況によって運転が定着したり、終了したりしそうです。

高崎線方面

縮小する特急「あかぎ」

特急「あかぎ」が、平日のみの運転になります。

また、高崎駅始発だった特急「あかぎ4号」が鴻巣駅始発に、高崎駅行きだった特急「あかぎ5号」が本庄駅行きに変更されます。

おでかけ帰りに嬉しい15両

土休日、東京駅18時46分発の高崎駅行き普通が、10両編成から15両編成に変更されます。熱海駅が始発の列車で、籠原駅からは10両編成での運転です。

土休日とはいえ、遊び帰りなどで混雑する時間帯ですから、うれしいですね。

常磐線方面

特急は品川駅発着に

一部が上野駅発着だった特急「ときわ」について、全列車が品川駅発着にになります。これにより常磐線の特急は、「ひたち」も含め、すべて品川駅発着です。

臨時列車では、今後も上野駅発着での運転が行われるかもしれませんが。

常磐線の特急「ひたち」「ときわ」のE657系電車
常磐線の特急「ひたち」「ときわ」のE657系電車

グリーン車の旅やりやすく

我孫子駅6時26分発の高萩駅行き快速(普通)が水戸駅行きに、上野駅6時04分発の水戸駅行き快速(普通)が高萩駅行きに変更されます。

これにより、朝、グリーン車で上野駅から高萩駅まで乗り換えなしで行けるようになり、鉄道の旅的に嬉しいところです。

ワンマン運転開始

東京メトロ千代田線直通列車が走る各駅停車で、ワンマン運転が開始されます。列車の乗務員は、運転士だけです。

そのため、車内の非常通報装置と外部の輸送指令室で通話できるしくみ、輸送指令室から車内放送で乗客へいち早く情報を届けるしくみが、あわせて導入されます。

総武線快速方面

混雑する時間に快速を移動

平日、東京駅を18時台に発車する下りの快速が1本、増発されます。東京駅18時12分発の津田沼駅行き、15両編成での運転です。

その代わりのような形で、同じく平日、東京駅を20時台に発車する下りの快速が1本、減便されます。

空港だけじゃないNEX

特急「成田エクスプレス」は、夕方以降に千葉駅へ停車する列車が増えます。

下りの成田空港駅行きは1回(17時58分着)、上りの東京駅方面行きは2回(20時22分発、21時14分発)の増加。

これにより、千葉駅への特急「成田エクスプレス」停車が、下り列車は1日18回、上り列車が15回に。空港アクセス特急ですが、通勤通学特急としての存在感も増していますね。

京葉線方面

快速の利便性アップ

東京駅から蘇我駅へ向かう夕方以降の各駅停車が、平日は2本(東京駅16時02分発、21時21分発)、土休日は1本(東京21時21分発)、快速に変更されます。

朝と夕方以降に運転している一部の快速列車では、所要時間の短縮が行われます。

西船橋~海浜幕張間で、19時から21時にかけて2往復が増発されます。

東北新幹線方面

増える「はやぶさ」

「はやぶさ」が1往復増発され、東京駅発着の「はやぶさ」は1日27往復の運転になります。

増発されるのは、東京駅14時44分発、新青森駅着17時54分の「はやぶさ27号」と、新青森駅14時17分発、東京駅17時32分着の「はやぶさ26号」。人気の高い「はやぶさ」の予約がしやすくなる、といいます。

旧型は最後の年度に

山形新幹線「つばさ」のE8系電車
山形新幹線「つばさ」のE8系電車

山形新幹線「つばさ」に新型車両のE8系が追加投入され、2026年春までに山形新幹線のすべての列車が、新型E8系での運転になります。

これまで「つばさ」に使われていた古いE3系電車は、2025年秋、盛岡新幹線車両センター~東京新幹線車両センター間で、荷物電車として再出発する予定です。

北陸新幹線方面

「かがやき」増発

東京、上野駅と金沢駅のあいだで、臨時の「かがやき」が2本、新たに設定されます。

金沢駅行きは、東京駅6時24分発の「かがやき545号」、17時48分発の「かがやき537号」を増発。

東京方面行きは、金沢駅17時49分発の「かがやき592号」上野駅行き、金沢駅21時06分発の「かがやき546号」東京駅行きを増発。

「かがやき546号」は、東京駅行き定期最終列車「かがやき518号」の3分後に続行しての運転で、終点の東京駅到着は23時36分です。

東海道新幹線方面

増える指定席

「のぞみ」の3号車が、自由席から指定席に変更されます。

これによって、「のぞみ」1列車あたりの指定席が85席増加。以前に比べ、インターネット予約サービス「スマートEX」「エクスプレス予約」を使った乗車が増えましたから、そのユーザーには嬉しいところでしょう。

約半分が女性専用トイレに

車内のトイレの約半数が、女性専用になります。

東海道新幹線のトイレは、奇数号車に2か所ずつありますが、そのうちの1か所が女性専用になる形です(11号車を除く)。

女性専用トイレには、ピンク色のピクトグラムや案内シール、デザインが施されます。

三島~新富士間を走る東海道新幹線
三島~新富士間を走る東海道新幹線

さらに遅い「シンデレラエクスプレス」

新大阪駅まで行く最終の「のぞみ」のあとに、臨時の新大阪駅行き「のぞみ」が設定されます。

定期列車の新大阪駅行き最終「のぞみ273号」は、東京駅21時24分発、新大阪駅23時45分着。そのあとに、東京駅21時30分発、新大阪駅23時54分着の「のぞみ491号」が、臨時で走ります。

最終の新大阪駅行きは、かつてJR東海が展開していたキャンペーンで「シンデレラエクスプレス」と呼ばれましたが、その臨時便が出る形です。

2025年6月末までの「のぞみ491号」運転日は、5月2日(金)です。

朝の移動が便利に

なかなかに乗客が多い朝6時台の下りに、臨時の新大阪駅行き「のぞみ」が1本、増やされます。

東京駅6時51分発、新大阪駅9時18分着の「のぞみ291号」で、これにより6時台に首都圏を出発する「のぞみ」は、最大14本の運転です。

「のぞみ291号」は臨時列車のため、運転日には注意が必要です。

そのほかの路線

乗客が増えている山手線、南武線、武蔵野線などで、列車の増発が行われます。

ワンマン運転が、常磐線各駅停車のほかにも、南武線の川崎~立川間で始まります。

横須賀線の下り始発列車が東京駅始発から品川駅始発に、上り最終列車が東京駅行きから品川駅行きに変更されます。東京~品川間にあるトンネルの維持管理にあたり、メンテナンス時間を拡大するため、とのことです。

またJRのダイヤ改正にあわせて、2025年3月15日(土)には東武鉄道、西武鉄道、京王電鉄、小田急電鉄、東急電鉄、東京メトロなどでも、ダイヤ改正が実施されます。