疑問質問「JR武蔵野線」鉄道ライターが回答

一般的には、府中本町駅（東京都府中市）と西船橋駅（千葉県船橋市）のあいだ、71.8kmが「武蔵野線」です。

武蔵野線は京葉線と直通運転をしており、西船橋駅から東京駅、海浜幕張駅方面へ、直通の各駅停車が走ります。

また武蔵野線には、貨物線に直通して大宮～八王子・府中本町間を結ぶ普通「むさしの号」、大宮～海浜幕張間を結ぶ普通「しもうさ号」も走っています。

武蔵野線は元々、東京の外側を走る貨物線として誕生した経緯があり、府中本町駅から鶴見駅（横浜市鶴見区）へも貨物線がつながっています。

京葉線は、東京湾岸を通って東京駅と蘇我駅を結ぶ路線です。

武蔵野線の電車は、西船橋駅から京葉線へ直通運転を実施。東京駅まで、または海浜幕張駅まで、2方向へ走ります。

武蔵野線の電車は、京葉線内では各駅に停車。京葉線の普通列車と変わりませんが、京葉線の電車は10両編成なのに対し、武蔵野線の電車は8両編成なことに注意が必要です。

武蔵野線の電車は、車両のラインがオレンジ色、京葉線の電車は赤色になっています。

原則として、日本の鉄道は東京駅方面に向かう列車が「上り」、逆が「下り」です。

しかし武蔵野線は例外的存在で、府中本町駅方面へ向かう列車が「上り」、東京駅方面へ向かう列車が「下り」になっています。

国土交通省が発表している都市鉄道の混雑率調査結果（2023年度）によると、武蔵野線の最混雑区間は東浦和駅から南浦和駅のあいだで、混雑率は152％。

東海道線の151％、埼京線の160％、宇都宮線の116％、高崎線の130％、総武快速線の148％、横須賀線の134％、中央・総武線各駅停車の141％、中央線の158％、京葉線の113％などと比較し、高い部類の数字になっています。

武蔵野線では今後、2031年度末ごろまでに、府中本町～西船橋間の各駅にホームドアを整備する計画があります。

「みどりの窓口」がある武蔵野線の駅は、北朝霞、武蔵浦和、南越谷、新松戸です（2025年1月現在）。

営業時間は駅ごとに異なり、JR東日本のホームページで調べることができます。

近年は駅窓口の縮小が続いていて、変化が起きやすいため、ご注意ください。

武蔵野線各駅は、JR東日本の「乗降客数ベスト100」に26駅中の5駅がランクインしています。

各駅の2023年度における1日平均の乗降客数、JR東日本各駅での順位（末尾の数字）は次の通り。頭の数字は、武蔵野線内での順位です。

1. 西船橋（12万5955人／18位）
2. 南越谷（7万123人／57位）
3. 北朝霞（6万5888人／62位）
4. 南浦和（5万3808人／79位）
5. 武蔵浦和（4万8677人／89位）
6. 東川口（3万6752人）
7. 新秋津（3万6290人）
8. 南流山（3万5936人）
9. 新松戸（3万5188人）
10. 越谷レイクタウン（2万7901人）
11. 東浦和（2万6970人）
12. 西国分寺（2万6891人）
13. 新八柱（2万3146人）
14. 東松戸（2万753人）
15. 新座（2万188人）
16. 船橋法典（1万7306人）
17. 吉川（1万6194人）
18. 府中本町（1万5597人）
19. 東所沢（1万4903人）
20. 西浦和（1万3750人）
21. 新三郷（1万3399人）
22. 三郷（1万2879人）
23. 北府中（1万2517人）
24. 新小平（1万876人）
25. 市川大野（1万944人）
26. 吉川美南（6315人）