
- ボックス席がなぜあるの?
- ボックス席のメリットは?
- ボックス席はデメリットは?
- ボックス席は嫌われている?
- ボックス席は廃止になる?
「嫌」「いらない」の声が少なからず存在する電車のボックス席。その現状と将来などについて、鉄道ライターが経験を元にお答えします。
ボックス席のメリット
電車のボックス席、そのメリットはおもに次の点でしょうか。
- 座席数を多くしやすい
- 車窓が見やすい
- ちょっとした個室感がある
- グループで乗るときに会話などがしやすい
- 飲食しやすい
まとめると、「着席できる機会が増えやすい」「旅行気分が盛り上がる」「落ち着く」「グループで楽しい」といったところだと思います。
ボックス席は窓側に小さなテーブルを備える場合があるほか、窓枠部分に何かを置くことも可能です。
窓枠部分に缶コーヒーを置いて、電車が揺れたときにこぼれた経験もありますが……。
「靴を脱いで向かいの席に足を伸ばせる」という点もメリットとして考えられますが、賛否両論あるようです。
詳しくは次のページをご覧ください。

ボックス席のデメリット
電車のボックス席、そのデメリットはおもに次の点でしょうか。
- 通路が狭くなる
- 詰めて乗りにくい
- 席への出入りがしづらい
- 乗り降りに時間を要しがち
- 車内の見通しが悪くなる
- 知らない人同士で同じボックスに座るのは気まずい
まとめると、「混雑に弱い」「動きづらい」「落ち着かない」「気をつかう」といったところだと思います。
混雑する大都市の路線や地下鉄でボックス席が少ないのは、これらデメリットが混雑に拍車をかけてしまう、というのが大きな理由です。
ただ地方の路線でも、朝の通学時間帯などに集中して混雑し、ボックス席のデメリットが大きくなっていることがあります。
トラブルなどが起きやすい?
また、ボックス席は車内の見通しが悪くなるため――
トラブルや車内マナーの問題などが起こりやすい
――という側面も存在。
かつて私がJR東海の飯田線でボックス席の電車に乗っていたら、高校生女子のグループがワインボトルのようなものを出し、ボックス席で盛りあがっている場面に遭遇したことがあります。
ワインのようなノンアルコールドリンク、であることを願いたいです(それでも騒いでいたのは問題ですが)。
なぜ電車にボックス席がある?
比較的長い距離を走る列車の座席は、昭和以前からボックス席が主流でした。
ある程度の時間、できるだけ多くの人に、快適に乗ってもらうことを考えたら、ボックス席の採用は合理的といえるでしょう。
令和の現在もボックス席が残っているのは、先述のメリット、デメリットを踏まえた結果のほか、長らくその座席がふつうであること、変化させると賛否両論が起こりうるため前例を踏襲したこと、などが理由として考えられます。

ボックス席は嫌われている?
2025年11月、電車の「ボックス席」について調べていると、次のキーワードでネット検索する人が少なからず存在することがわかりました(2026年10月時点でも同様でした)。
- ボックス席 なぜ
- ボックス席 理由
- ボックス席 嫌い
- ボックス席 気まずい
- ボックス席 いらない
- ボックス席 出れない
- ボックス席 狭い
- ボックス席 メリット
個人的な肌感覚ですが、「知らない人同士でボックス席に座るのは嫌だ」という人が、昔より増えている印象があります。
なので、これら検索キーワードに対して、意外さは感じていません。
デメリットを考えると、「いらない」「嫌だ」と思う人がいて当たり前でしょう。
「ボックス席がよい」と思うとき
個人的に「ボックス席がよい」と思うのは、次の場合です。
- 車内が空いているとき
- グループでひとつのボックス席を定員利用できるとき
- 車窓を楽しみたいとき
「車内が空いているとき」は、具体的には「4人掛けボックス席あたり2人までの乗車率」でしょうか。
3人以上になると、窮屈感が出てきます。駅弁などを楽しむにも、気が引けてきます。
ただ「グループでひとつのボックス席を定員利用できるとき」であれば、問題になりませんね。
「車窓を楽しみたいとき」は、窓側を確保できた場合に限ります。

「ボックス席は嫌」と思うとき
個人的に「ボックス席は嫌」と思うのは、次の場合です。
- 車内が混んでいるとき
具体的には「4人掛けボックス席に3人以上が着席」でしょうか。窮屈感が出てきまっすし、駅弁などを楽しむにも気が引けてきます。
私は昭和生まれで、ボックス席の経験がそれなりにあるため、知らない人と相席になって気まずい……とまでは思いません。
でも、長椅子のロングシートのほうが気楽だとは思います。

ボックス席は消えていく?
ボックス席は現在、減っていく流れで、今後も減っていくように思います。
かつて、横須賀・総武快速線の電車はボックス席も備えていましたが、その車両は2025年(令和7年)までにすべて引退。
かわって新たに導入された車両は、長椅子のロングシートとグリーン車だけになっています。
都市部以外でも、2025年12月に八高線(高麗川~高崎)へ導入された新型車両、2026年9月から奥羽本線(福島~新庄)へ導入された新型車両は、ロングシートだけになりました(それまでの車両はボックス席あり)。
鉄道会社には大きなメリットなし?
混雑に弱く、「多くの乗客を効率的に、スムーズに輸送する」ことに弱点があるボックス席。
言ってしまえば安全、安定輸送を第一とする鉄道会社にとって、ボックス席を一般の電車へ設置することに、大きなメリットがありません。デメリットはあっても。
ボックス席は鉄道ファンに人気があるように思いますが、一般的に「ボックス席があるからその列車に乗ろう」と考える人は多くないでしょうしね。
いまなおボックス席が残っている路線においても、横須賀・総武快速線などと同様に、車両が新しくなるタイミングでボックス席が廃止されてもおかしくはないと思います。
ボックス席を求める乗客の声も、検索キーワードに出てくるように、昔よりは大きくはないように見えます。

孤独感を味わえる通学時間帯
ボックス席と地方の鉄道路線における通学時間帯、の話です。
旅行中の私がひとりでボックス席に座っていると、停車駅ごとに通学する中高生が車内に増えてくるわけですが、多くの場合、私がいるボックス席に彼ら、彼女らは座ってきません。
通路に立つ中高生が多くなってきても、私がいるボックスは私ひとりだけなんてこと、あるあるです。
こうなる理由について、「ボックス席」というひとつの準閉鎖空間を見知らぬ人と共有することに対する抵抗感、みたいなものがあるのでしょうか。
「私そのものが避けられている」という観点は、ひとまずおいといて。
東京周辺など、大都市圏のボックス席ではこうならないのも、興味深いです。中高生も大学生も大人も、空席があれば狙いすましてやってきます。
この記事のまとめ
- ボックス席にはメリット、デメリットがある
- 鉄道会社にとってボックス席は、デメリットのほうが大きい場合がある
- ボックス席を嫌う乗客の声も実際にある
- 大昔はボックス席が主流だったが、どんどん減っている
日本の人口が減少していき、鉄道会社も余力が乏しいなか、より柔軟に、効率的に乗客を運べるロングシートが今後、より増えていくように思います。
これもひとつの時代の流れですかね。
お役立ち情報
電車のボックス席について、次の各ページもあわせてお役立てください。

